酒類卸売業免許
酒類卸売業免許とは、酒類販売業者や製造者へ酒を継続的に卸売する酒類販売業免許のことをいい、この免許は次の5種類に分類されます。
全酒類卸売業免許
ビール卸売業免許
洋酒卸売業免許
輸出入酒類卸売業免許
特殊酒類卸売業免許
ただし、酒類卸売業免許につきましては、毎年、免許付与枠が予め定められており、その枠に達している場合には、免許の申請そのものが受け付けられません(輸出入酒類卸売業免許・特殊酒類卸売業免許を除きます)。
基本的には、どこの管轄でも枠いっぱいの状態が続いている場合がほとんどであり、事実上、申請は困難であると言わざるを得ません。
まれに枠に空きがある場合もありますので、申請を希望される方は管轄の税務署(酒税担当)へお確かめください。
各卸売業免許について見てみましょう。
→酒類小売業免許についてはこちら
全酒類卸売業免許
原則として、すべての品目の酒類を卸売することができます。
下に免許要件が書かれていますが、この要件は“全酒類卸売業免許”に適用される要件であって、これ以外にも別途、酒類販売業免許全体に適用となる要件があります。
ですから、以下の要件+酒類販売業免許全体に適用される要件をクリアしなければいけません。
全酒類卸売業免許に関する要件
●経歴・経営能力
申請する人は、これまでの業務経験などによって、適正に酒の卸売業を経営するために十分な知識や能力があるかどうかが審査されます。申請できるのは個人と法人です。
これを具体的に見てみます。
酒類の製造業・販売業(薬用酒だけの販売業を除く)の業務に直接従事した期間が引き続き10年(経営者であった場合は5年)以上である者、調味食品等の販売業を10年以上継続して経営している者又はこれらの業務に従事した期間が相互に通算して10年以上である者。
酒類業団体の役職員として相当期間継続して勤務した者又は酒類に関する事業及び酒類業界の実情に充分精通していると認められる者。
販売場が沖縄県にある場合の経歴については、「1」に定める期間が10年とあるのを3年と読み替えます。
●販売能力・所要資金など
販売場の所在地が大都市地域又は大都市以外地域のどちらに属するかによって、その属する地域について、次に定める販売能力・所要資金を有している者であることが必要です。ただし、販売場が大都市以外の地域にある場合で、その地域が大都市と隣接していて、かつ卸売販売地域に大都市が相当広範囲に含まれているため、大都市以外の地域の基準数量を適用することが不合理であると認められるときは、「大都市地域」・「大都市以外地域」の両基準数量の平均で、申請販売場の基準数量としても差し支えないこととされています。
これを具体的に見てみます。
★年平均販売見込数量について(次の基準数量以上である事が必要です)
申請等販売場が大都市に所在する場合・・・720kl
申請等販売場が大都市以外の地域に所在する場合・・・270kl
申請販売場が沖縄県に所在する場合・・・100kl
★所要資金について
月平均販売見込数量、月平均在庫数量、平均在庫日数、平均売上サイト及び次に定める設備等を勘案して全酒類卸売業を経営するに十分な所要資金があること
★設備について
販売見込数量から勘案して、適当と認められる店舗、倉庫、器具及び運搬車等の販売施設・設備を有し、又は有することが確実と認められること
ビール卸売業免許
ビールを卸売りできる卸売業免許のことです。
以下に免許要件が書かれていますが、個の要件は“ビール卸売業免許”に適用される要件であって、これ以外にも酒類販売業免許全体に適用となる要件があります。
ですから、以下の要件+酒類販売業免許全体に提供される要件をクリアしければいけません。
ビール卸売業免許に関する要件
要件は基本的に全酒類卸売業の要件を準用することとされています。ただし、以下の点で全酒類卸売業と異なりますので、ご注意下さい。
●販売能力・所要資金など
販売場の所在地が大都市又は大都市を除く人口10万人以上の市制施行地(中都市)、それ以外の地域(その他の地域)のいずれの地域に属するかによって、その属する地域について、次に定める販売能力・所要資金を有している者であることが必要です。
ただし、販売場がその他の地域又は中都市にある場合で、その地域が中都市又は大都市と隣接していて、かつ卸売販売地域に中都市又は大都市が相当広範囲に含まれているため、その他の地域又は中都市の基準数量を適用することが不合理であると認められるときは、「その他の地域」又は「中都市に所在する場合の基準数量と、「中都市」又は「大都市」に所在する場合の基準数量との平均で、申請販売場の基準数量としても差し支えありません。
これを具体的に見てみます。
★年平均販売見込数量(次の基準数量以上である事が必要です)
申請等販売場が大都市に所在する場合・・・360kl
申請等販売場が大都市以外の地域に所在する場合・・・240kl
申請販売場が沖縄県に所在する場合・・・120kl
洋酒卸売業免許
果実酒、甘味果実酒、ウィスキー、ブランデー、発泡酒、その他の醸造酒、スピリッツ、リキュール、粉末酒及び雑酒の全て又はこれらの酒類の品目の1以上の種類を卸売できる卸売業免許のことです。
以下に免許要件が書かれていますが、この要件は“洋酒卸売業免許”に適用される要件であって、これ以外にも酒類販売業免許全体に適用となる要件があります。
ですから、以下の要件+酒類販売業免許全体に適用される要件をクリアしなければいけません。
洋酒卸売業免許に関する要件
●経歴・経営能力
経験その他から判断し、適正に酒類の小売業を経営するための十分な知識、能力があると認められる者、又はこれらの者が主体となって組織する法人であること。
酒類の製造業・販売業(薬用酒だけの販売業を除く)の業務に直接従事した期間が引き続き3年以上である者、調味食品等の販売業を3年以上継続して経営している者又はこれらの業務に従事した期間が相互に通算して3年以上である者。
酒類業団体の役職員として相当期間継続して勤務した者又は酒類の製造業若しくは販売業の経営者として直接業務に従事した者等で、酒類に関する事業及び酒類業界の実情に充分精通していると認められる者。
●販売能力・所要資金など
★「所要資金」について
月平均販売見込数量、月平均在庫数量、平均在庫日数、平均売上サイト及び次に定める設備等を勘案して洋酒卸売業を経営するに十分な所要資金を有していること
★「設備」について
販売見込数量から勘案して、適当と認められる店舗、倉庫、器具及び運搬車等の販売施設・設備を有し、又は有することが確実と認められること
★「販売能力」について
販売場の所在地大都市と大都市以外の地域とのいずれの地域に属するかによってその属する地域について、次に定める販売能力・所要資金を有している者であることが必要です。
ただし、販売場が大都市以外の地域にある場合で、その地域が大都市と隣接していて、かつ卸売販売地域に大都市が相当広範囲 に含まれているため、大都市以外の地域の基準数量を適用することが不合理であると認められるときは、「大都市地域」・「大都市以外地域」の両基準数量の平 均で、申請販売場の基準数量としても差し支えないこととされています。
年平均販売見込数量(次の基準数量以上である事が必要です)
販売場が大都市に所在する場合 36kl
販売場が大都市以外の地域に所在する場合 24kl
輸出入酒類卸売業免許
輸出・輸入される種類を卸売することができる卸売業免許のことです。
当事務所の扱う中心的業務です。
輸出入酒類卸売業についてはこちらをご覧ください。
特殊酒類卸売業免許
特殊酒類卸売業免許とは、酒類事業者の特別の必要に応じるため、酒類を卸売することが認められる次の酒類卸売業免許を言います。
たとえば、
A 製造者の本支店、出張所等に対する酒類卸売業免許
B 製造者の企業合同に伴う酒類卸売業免許
C 製造者の共同販売機関に対する酒類卸売業免許
のような場合のものです。
ただし、この免許は大手の酒造メーカーを想定して作られた免許であって、個人や地酒の酒蔵などが申請することはほぼありません。

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