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介護事業者指定申請の手順

 介護事業者指定申請の申請手順についてご説明します。

 他の都道府県についても基本的には同じですが、条例などにより異なる取扱がなされていることもありますので、ご了承下さい。


介護保険事業者指定申請の窓口
 介護保険事業者として業務を行う為には、無許可で業務を行うことは許されず、事業者として報酬を受けるためには指定を受けなければいけません。

 そうなると、指定申請を行った事業者に対して指定を行う権限をもつのはどこなのかが問題となりますが、この指定を行うのは都道府県知事ということになります(除、地域密着型サービス)。

 書類の提出先は、福岡県に関していうならば、介護保険事業所の所在地が福岡市北九州市である場合、県庁の介護保険課となります。

 事業所の所在地が福岡市と北九州市以外の市町村にある場合、少々異なります。この場合、提出先は、その地域を管轄する保健福祉環境事務所(保健所)になります。

 ただし、施設サービスのうち、「介護老人福祉施設」と「介護老人保健施設」については高齢者福祉課が窓口となります。

 福岡市と北九州市に事業所がある場合、提出する窓口と審査する機関のいずれも、県の介護保険課になりますが、それ以外の地域に事業所がある場合は、書類の受付窓口が保健福祉環境事務所であり、審査する機関は介護保険課となります。

 申請について不明な点がある場合には、保健福祉環境事務所ではなく、県の介護保険課に直接尋ねる方が良いでしょう。

 介護保険課を訪問して直接質問をする場合には、予めアポを取ってから訪問することをお奨めします。審査は申請する介護事業の種類ごとに担当者が分かれており、例えば訪問介護のことはその担当者以外の職員には分かりません。

 また、時期によっては担当者が現地確認に出かけていて不在という場合も多くあります。

 時間を無駄にしないためにも、必ずアポを取って訪問するようにしましょう。

 参考までに各管轄の保健福祉環境事務所は以下の通りです。

書類の提出先一覧
福岡市・北九州市 福岡県保健福祉部介護保険課
筑紫野市・春日市・大野城市・太宰府市・筑紫郡 筑紫保健福祉環境事務所 保健福祉課 高齢者・児童家庭係
古賀市・糟屋郡 粕屋保健福祉環境事務所 保健福祉課 高齢者・児童家庭係
宗像市・福津市 宗像保健福祉環境事務所 保健福祉課 高齢者・児童家庭係
朝倉市・朝倉郡 朝倉保健福祉環境事務所 保健福祉課 高齢者・児童家庭係
前原市・糸島郡 糸島保健福祉環境事務所 保健福祉課 高齢者・児童家庭係
中間市・遠賀郡 遠賀保健福祉環境事務所 保健福祉課 高齢者・児童家庭係
直方市・宮若市・鞍手郡 鞍手保健福祉環境事務所 保健福祉課 高齢者・児童家庭係
飯塚市・嘉麻市・嘉穂郡 嘉穂保健福祉環境事務所 保健福祉課 高齢者・児童家庭係
田川市・田川郡 田川保健福祉環境事務所 保健福祉課 高齢者・児童家庭係
久留米市・大川市・小郡市・うきは市・三井郡・三潴郡 久留米保健福祉環境事務所 高齢者児童家庭課 高齢者福祉係
八女市・筑後市・八女郡 八女保健福祉環境事務所 保健福祉課 高齢者・児童家庭係
大牟田市・柳川市・山門郡・三池郡 山門保健福祉環境事務所 保健福祉課 高齢者・児童家庭係
行橋市・豊前市・京都郡・築上郡 京築保健福祉環境事務所 保健福祉課 高齢者・児童家庭係
          

介護事業者の指定申請には法人格が必要です
 介護サービスのうち、居宅サービスを行う場合、法人であるという要件が定められています。法人でなければ介護事業を行うことはできません。

 介護事業を開始しようとする場合、まず先に法人を設立する必要があります。そしてその後、介護事業者指定申請をするという流れになります。

 法人としては、株式会社・NPO法人が代表的でしょう。それ以外の法人もありますが、実務上現実的なのはこの2つであるといえます。

 現在、法人格を持っていない場合には、申請前に法人の設立が必要です

 既に法人格がある場合ですが、その法人の定款の事業目的に介護事業を行う記載がなければ、定款を変更して目的に追加しなければいけません。

 定款に記載する方法ですが、福岡県の場合書き方に決まりがあり、以下のように記載します。

1.介護保険法に基づく居宅介護支援事業
2.介護保険法に基づく訪問介護事業及び介護予防訪問介護事業
3.介護保険法に基づく訪問入浴介護事業及び介護予防訪問入浴介護事業

等のように記載しないといけません。他の都道府県の場合はこれと異なる場合がありますので、担当課に確認が必要です。


指定基準を確認しましょう
 介護事業を始める際には県の指定を受けなければいけないということは前述の通りです。その指定を受けるときには指定のための基準というものがありますから、それを一つずつクリアしていかないといけません。

指定基準
 指定基準はサービス業種ごとに定められており、全ての業種について一律ではありません。以下では、訪問介護の場合の基準について記載します。それ以外のサービスの基準についてはお問い合せ下さい。

1.人員基準

常勤換算
 事業所ごとに置くべき訪問介護員の員数は、常勤換算方法で、2.5人以上必要です。
 ただし、この2.5人という数字は最低基準ですので、規模・業務内容等を勘案して適当数の人員を確保する必要があります。

サービス提供責任者
 事業所ごとに、常勤の訪問介護員等であって専ら指定訪問介護の職務に従事するもののうち事業の規模に応じて1人以上の者をサービス提供責任者としなければなりません。
 管理者がサービス提供責任者を兼務することは差し支えありません。

 サービス提供責任者は、次のいずれかに該当する常勤の職員から選任します。
  介護福祉士
  介護職員基礎研修を修了した者
  ヘルパー1級課程の研修を修了した者
  ヘルパー2級課程の研修を終了した者で、3年以上介護などの業務に従事した者

管理者
 事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければいけません。

 管理者は常勤であり、かつ、原則として専ら事業所の管理業務に従事するものでなければいけません。

 なお管理者は、訪問介護員である必要はありません。もちろん、訪問介護員として職務を行うことも可能です。

 管理者が介護職員としてサービスを提供する場合の常勤換算人数ですが、この場合は介護職員としては「1人」に数えず、「0.5人」としますので注意が必要です。

2.設備基準

 指定訪問介護事業者は、指定訪問介護に必要な設備及び備品等を確保しなければいけません。

 特に、手指を洗浄するための設備等感染症予防に必要な設備等に配慮することが求められます。ただし、他の事業所、施設等と同一敷地内にある場合であって、施設等の運営に支障がない場合は、これら他の事業所、施設等に備え付けられた設備及び備品等を使用することができるます。

 なお、事務室・区画、又は設備及び備品等については、必ずしも事業者が所有している必要はなく、賃貸などであっても構いません

 事務室又は区画については、利用申込の受付・相談等に対応するのに適切なスペースがなければいけません。

 訪問介護事業所には、事業の運営を行うために必要な面積を有する専用の事務室を設けることが望ましいとされます。しかし間仕切りをする等他の事業上の区画と明確に区分できる場合は、他の事業と同一の事務室であっても差し支えありません。なおこの場合に、区分がされていなくても業務に支障がないときは、指定訪問介護の事業を行うための区画が明確に特定されていれば、それで足りるものとされます。

3.運営基準

 事業者は、利用者に対して適切な指定訪問介護を提供するため、その提供の開始の際、事前に利用申込者・その家族に対し、運営規程の概要、訪問介護員等の勤務体制事故発生時の対応苦情処理の体制等の利用申込者がサービスを選択するために必要な重要事項について、わかりやすい説明書やパンフレット等の文書を交付して懇切丁寧に説明を行い、事業所から指定訪問介護の提供を受けるに当たって書面によって同意を得なければなりません。

 指定訪問介護事業者は、原則として、利用申込に対しては応じなければなりません

 提供を拒むことのできる正当な理由がある場合とは、
①当該事業所の現員からは利用申込に応じきれない場合、
②利用申込者の居住地が当該事業所の通常の事業の実施地域外である場合
その他利用申込者に対し自ら適切な指定訪問介護を提供することが困難な場合

とされています。

 その他にも、多くの基準が存在します。特に運営規程の整備には注意が必要です。

 また、法人格のない団体などでも、一定の基準を満たせば「基準該当居宅サービス」という事業者指定を、市町村が行うこともあります。

 しかし、現在福岡市内においてこの基準該当居宅サービスを行う地域はありません。島嶼地域や過疎地域でサービスを提供できる法人がないような場合に行われるサービスであることから、福岡市内では該当する地域がないのです。


事前協議
 申請する業種によっては、必ずしも事前協議を必要としないものもあります。しかし、通所介護などのように施設を必要とする場合には、県の担当者と事前に協議をすることが必要となります。

 事前協議無しに、勝手に施設建設に取りかかり、そのまま申請をしようとしても申請を拒否される事になりますので、気をつけましょう。

 事前協議を特に必要としないサービスの申請ではあっても、疑問に思うところや分からない部分については、必ず担当者に問い合わせをして下さい。

 勝手な判断や思いこみで書類を作成すると、後で必ず補正命令を受けることになります。


書類の作成について
 書類の作成の際には、充分に注意をしながら作成して下さい。申請書の表紙部分などのように、画一的な記載については決まったことを書いていけばいいのですが、運営規程やその他事業所によって大きく異なる書類については、細心の注意を持って書く必要があります。

 書き方・文言・用語の使い方など決められたものと異なる場合には、即補正となります。

 ですから、一度書いたら下書き状態でも結構ですから、担当者に見せてその指示を受けて下さい。

 その指示を受けて訂正したら、改めて担当者に見て貰う。そのときに再度、補正指示を受ける場合もあります。補正指示を受けたら訂正の上、再度見て貰う。このように何度も繰り返して県担当者の確認を受けておく必要があります。

 一般の方が申請書を作成して、一発で通過することは難しい許可であるといえます。

 なお、通所介護など建物を建設する際には、添付書類として平面図を添付するのですが、この作成には寸法が必要となります。

 この寸法は必ず内寸で記載する必要があります。通常、設計事務所が作成する設計書には、壁心からの寸法が書かれていますが、この数字で平面図を記載すると補正対象となります。

 壁心からの寸法しか書かれていない場合には、設計事務所に予め壁や柱の寸法を聞いておいて、内寸を割り出す作業をしないといけません。

 設計事務所に事前に内寸表示を依頼しておけば、受けて貰えるものと思いますので、確認しておいて下さい。


 書類を作成したら、決められた窓口に提出します。

 提出された書類は、書類一式に足りないものがないかどうか、記載されている事項に不備がないかをチェックされます。その後は県内部の審査を通過することになります。

 この審査の過程で、改めて補正事項が発生することがあります。補正があると連絡が来ますのでできるだけ早く対応しましょう。

受付

 福岡県の場合、訪問介護の指定申請書の受付は、事業者が指定を受けようとする日(毎月1日)の、前々月末日となります。ただし、この日程は指定を受けようとするサービス業種によって異なるものもありますので、一律ではありません。

 指定審査にあたって原則、ヒアリング・現地調査が行われる事となっていますが、当事務所がこれまでに携わってきた例によればこれらが行われた事業所はありませんでした。

指定日

 指定日は、県において以上の審査が完了した直近の1日となります。
~例~
8月15日 … 申請書提出
8月31日 … 申請締切日
9月中   … 審査・補正
10月1日 … 指定日


 介護事業者の指定申請は、法人の設立から始め、その後幾多に亘る許可申請事務が控えています。

 これらをお一人でこなすには、多大な苦労を伴います。

 当事務所では許可申請に苦慮する皆さんに代わって、この面倒な業務を代行しております。

 介護保険事業者申請の報酬額は、「当事務所報酬額」のページをご覧下さい。

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